呱々さんとシガレットケース

140514

モメントにかかっている古い電灯の傘5つのうち、3つは左京区吉田の古道具店「呱々(ここ)」さん、2つは姉小路通御幸町東入るのアンティークベルさんで買わせてもらったものです。呱々とベルに置かれている商品は、古いだけでなくセレクションのセンスにモダンさがあって、つい手に取ってみたくなるものばかり。値段も手頃な道具や器が多いので大好きです。

呱々さんは、毎月5日と15日にオープンしている古道具店ですが、前に住んでいた(今は友人に貸している)家の北側に隣接する町屋の並びにあって、ついついオープン日にはふらりと寄ってしまい、あれこれ求めてしまう危険な場所なのでした。

電傘以外にも、色んなものを買わせてもらっています。写真のシガレットケースは、ドイツ製で、店主のまさこさんがフェイスブックページで写真を載せたのを見つけた瞬間、一目惚れしたものです。ちなみに煙草ではなく粒ガムを入れて、常時バッグにしのばせています。眠気におそわれたとき、口の中をすっきりさせたいとき、バッグからこのケースを取り出してパチンと開けるひとときが大好きです。そしてひとしきり撫でて、眺めて、うっとりしてからバッグに収めます。変態ですね(笑)。

どうして古いものが好きなのかと考えると、やはり以前に使っていた人や時代を想像するとワクワクする、それに尽きます。このドイツのシガレットケースだったら、ひょっとして最初に使ったのは第二次大戦前後の西ドイツに住んでいた紳士なのではないか、ナチスの将校だったかもしれない、戦争という抗えない運命に諦めと虚しさを抱きながらこのシガレットケースから煙草を取り出し、静かにくゆらせていたのかもしれない。いや、ひょっとしたら作られたと同時に海を渡ってこの日本にやってきて、銀座か心斎橋あたりの舶来雑貨店に置かれながらも誰の手にも行かず、ずっとショーケースの中にあったものが閉店と同時に放出されて巡り巡って京都へとやってきたのかもしれない。そんなことをあれこれ想像していたら、もう眺めているだけでなんぼでも時間が経過するのでした。

いつか私が死んだら、このシガレットケースもまた誰かのもとへと旅していくのでしょう。息子には、「いらなくなったら呱々さんに戻すように」と遺言しておきましょうか。

ちなみに明日、15日は呱々さんがオープンする日です。私ものぞきに行こうかと思っています。古道具、骨董品がお好きな方は、ぜひ路地奥のお店を訪れてみてください。昔ながらの路地を愉しんで、築百年の町屋に入れるだけでも価値がありますよ。

koko 呱々さんのお店の案内はこちら

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